Action
地域科学の実践
2022年10月13日
オープンから20年が経過した西谷温泉の再生までの取組
大分県中津市が取り組む公共施設マネジメントの中で様々な課題があった「西谷温泉公園」。
オープンから20年ほど経過し、世の中の流れや利用者のニーズも変わってきました。
広------い敷地と温泉とキャンプ場・・・
素材はある!おんせん県らしく温泉もある!広さもある!自然も豊か!
これらのポテンシャルをもっと活かすためにどうすればよいか?
職員や私たち社員も一緒に考え、ときに事業者から厳しい意見もいただきながら、試行錯誤してきました。
2020年10月にはトライアル企画として様々な事業者と連携し、2DAYsの社会実験を実施。
内容は「ドッグラン」、「キャンピングカー宿泊」、「ペットと一緒にロッジ宿泊」、「キッチンカーの出店」など。
当日は100名近くの来場者があり、大盛況!
十分なポテンシャルを感じることができる社会実験企画となりました。
その時の様子はこちらをご覧ください。
トライアルの経験をもとに、指定管理事業者の公募から決定へ!
社会実験の実施により、新たに西谷温泉公園の使い方やビジョンが見え、中津市の担当者や関係者もリアルに新しい使い方、こうすれば変わっていく、といったイメージが具体化しました。
それを元に、中津市のほうで、改めて企業向けにサウンディング事業者募集したところ、複数の事業者から申し込みがあり、具体的な指定管理事業者の公募に向けた準備ができる段階となりました。
実験から、約半年後の2021年夏に次年度からの新たな指定管理事業者を公募を行いました。
公募にあたっては実証実験を活かし、どのような施設にしていくのかのコンセプトを明確にし、設計士も交え、リノベーションプランを作成しました。
ペットと一緒にアウトドアを楽しんだり、旅をしたいペット愛好家にも楽しんでもらえるような施設にするプランです。
そして、このプランと応募事業者の「ペットと過ごせるキャンプ場」にしたいという提案がみごとにマッチし、無事に指定管理業者が、アウトドア事業を主に進めている株式会社Goap様に決定しました。
現在は、「NISHITANI-CAMPING-PARK」(西谷キャンピングパーク)という名前に変わり、ドッグランや貸し切りテントサイトなどの新たなサービスを展開し、月間黒字を達成しているとのことです!
西谷温泉公園公式HPはこちら
今後はトイレ等の施設改修も進み、さらに利用者から愛される施設になることでしょう!
公共空間をもっとおもしろい場に!
地域科学研究所「PUBLIC+」チームは公共空間の新たな使い方の実験を通して「場づくり」を行う、「仲介者」のようなものです。
公共空間が楽しくなれば、まちがおもしろくなる!
おもしろいまちが増えれば、日本が元気になる!
そんな「場」が地域にたくさん生まれることを目指して活動しています。
地域科学研究所は自治体が所有する「固定資産台帳」の整備や「財務書類」作成の業務も請け負っています。
この「固定資産台帳」の中には有効に利用されていない施設や土地、かつて利用されていたけれど、今は空き家や空き地・・・などの遊休資産がたくさんあります。
それらを活用してまちをおもしろくするには・・・?
まずは「知る」
公共データを活用してまちの課題や可能性を知ることから始めます。
そして「見る」
実際にローカルの公共空間を見て感じ、妄想会議(自由にアイデアをふくらませて考える会議)や社会実験を通してエリアの価値や生かせる素材を探します。
それから「創る」
エリアの価値を元に、コンセプトやビジョンを定め、新たな価値を生み出すお手伝いをします。
公共不動産活用がうまくいく方程式を以下のように考えています。
公共不動産活用=(公共不動産+地域資源)×人
地方公共団体の所有する土地、建物、空間にイケてるお店や自然資源などが足し合わさり、それに面白い人や動く人がかけ合わさることにより公共不動産活用の活用が進んでいきます。公共不動産が活用できるようになれば地域の価値を上げ、新しい価値(サービス、仕事)が生まれます。
PUBLIC+チームは今後も様々な公共空間をおもしろくしていく活動を行っていきます!