地域科学研究所

メニュー

私たちの取り組み

Action

社員共育

社員共育

2024年6月19日

第二回 飯尾醸造研修② 棚田見学

人里離れた棚田でわざわざお米を作る

いい酢はいい米から。

飯尾醸造様は米作りから手掛けています。

 

1964年から地元農家の方に農薬を使わずにお米を作ってもらい、その新米だけをお酢の原料として使用されています。人里離れた棚田でわざわざお米を作るのは、他の田んぼで使った農薬や生活排水の影響を受けないようにするためだそうです。

お酢製造に使用するお米の97%は、この地元農家の方に作ってもらったものです。
残りの3%は、保有している自社の田んぼ(棚田)から収穫されています。

全て契約農家さんにお願いする方が効率的ですが、
自分たちの製造に関わる意識の為、棚田の景観保全の為に続けているそうです。

今や一大イベントの田植え体験会

2007年、参加者5人で始まった田植え体験会は、コロナ禍以前には1年に6日の開催期間中、延べ200人が参加するほどの一大イベントになりました。2024年の体験会も、2日間で延べ100人以上が参加されました。回を重ねるごとに参加者の手際が良くなり、ベテランレベルになった参加者も増え、もはや体験会の域を超えているそうです。

 

商品販売だけでは味わえない非日常の体験、商品から繋がったお客様同士の輪、飯尾醸造様の社員さんとお客様の輪など、商品に高付加価値をプラスすることに繋がっています。

手巻き寿司パーティーが世界シャリサミットへ

飯尾社長は、お客様と直接交流ができる田植え体験会での経験から、

飯尾醸造様のお酢を使っているレストランでのお客様と交流パーティーの開催を思いついたとのこと。

 

お酢を使った様々なお料理を提供したところ、大好評で、飯尾社長は手巻き寿司の楽しさを発見したそう。自身を「手巻キング」と名乗り、「1年間で1000人と手巻き寿司パーティーをする」と目標を立て、その過程の出会いが「江戸前シャリ研究所」と「第1回 世界シャリサミット」の開催に繋がりました。

 

「世界シャリサミット」は世界中から50人の鮨職人が集まります。中にはミシュランの星を持っているような方も。

鮨職人からの注目度は高く、キャンセル待ちが出るほどのイベントですが、毎回200万円の赤字になるそうです。

しかし、参加した鮨職人さんは、イベント後に飯尾醸造様のお酢を使うようになったり、口コミで広めてくれたりと、将来的に利益になっていってるとのこと。

 

これは飯尾社長が大切にしている「全体最適」の考えが活かされています。

長期的に考え、全体が良くなるように、という教えを今でも大切にされています。

 

ファンを増やす

既存顧客も大切にしながら、いろいろな角度から新しい顧客を開拓していった結果が現在に繋がっており、

様々な活動を通し、飯尾醸造様のファンが増えていっていることが分かります。

 

地域科学研究所にもお客様がいて、社会課題の解決というビジョンがあります。

商品に高付加価値を追加し、「地域科学研究所でなくてはならない」と思って頂けるように挑戦していきます。